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上司との面談で「話すことがない」を改善する6つの方法

1-on-1-meeting-with-boss 仕事
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執筆者:福本明終活ガイド1級 ファイナンシャルプランナー2級 定年後の生活や現役時代の仕事経験などをブログで発信中】

  • 上司との定例1 on 1ミーティングがあるが、毎回話すことがない
  • 上司と時々ミーティングするときに、話題が見つからず困っている
  • 上司との1 on 1ミーティングでは、毎回上司からの一方的な話で終わる

あなたは、このような状況に陥っていませんか?もしそうなら、少しもったいないです。

なぜなら、上司との面談(1 on 1ミーティングとも呼ばれます)は、日ごろ上司が何を考えているのかを知る絶好の機会だからです。上司の考えがわかれば、同じ方向を向いて仕事ができますので、上司からの評価を得やすくなります。

加えて、上司との面談は、不安やストレスを軽減する場としても活用できます。仕事でうまくいっていないことがあれば上司に相談できますし、必要なら上司が動いて問題解決してくれるかもしれません。

実は、私は現役時代、上司との面談はいつも心待ちにしていました。なぜなら、上司の考えを知り、自分の不安を解消できる場だったためです。

この記事では、上司との面談で「話題が見つからない」という問題を解消するためにどうすべきか、について考察します。具体的には、以下の方法を用います。

6-points-of-speaking-at-1-on-1-meeting-with-boss
  1. 事前にアジェンダを送る
  2. 上司からの報告で不明点や疑問点を質問する
  3. 活動報告・プラン共有
  4. 日ごろの悩みを相談する
  5. 日ごろの疑問点を質問する
  6. コミュニケーション力を鍛える

(1) 事前に議題(アジェンダ)を送ろう

上司との面談が定期的なものでも、メールで事前に「自分が話したいこと(アジェンダ)」を送っておきましょう。

アジェンダは、例えば以下のような内容です。(それぞれの内容はあとで詳しく見ます)

  • 活動報告(すでに活動した内容の報告)
  • プラン共有(これから取り組もうとしている項目の共有)
  • 相談項目(日ごろ悩んでいることを相談する)
  • 質問項目(日ごろ疑問に思っていることを質問する)

これは部下側からの「この話をしたい」という上司への意思表示です。上司はそのアジェンダを見て、準備をしたうえで面談に臨んでくれるでしょう。

同時に、話題も事前に整理されますので、準備なしで臨むよりは確実に話すことができます

定期的な面談では、上司からはアジェンダを送ってくれることはないかもしれません。しかし部下としては、事前にアジェンダを送っておきましょう。

お気づきと思いますが、このアジェンダは今回お伝えする6つの項目のほとんどをカバーしています。これらの項目を事前に考察しておくことがミソです。

アジェンダ送付のタイミングは、少なくともミーティングの2~3日前が理想です。

(2) 上司からの報告で不明点や疑問点を質問する

面談では、部下からの報告だけでなく、上司からの報告がある場合があります。上司は部下との面談を行う場合は、部下と共有すべき項目を話してくれます。

上司から報告があるときは、「上司が日ごろ何を考えているか」「上司の抱えている課題は何か」を知ることができます。

例えば、

  • 上に報告しなければならない項目について
  • 現在取り組んでいる主な仕事は何か
  • チーム内で何らかの課題がある
  • 組織の動向
  • 会社の戦略

といった内容です。

何らかの状況変化や課題、部下に知らせるべき項目があれば、通常は上司自ら話をします。そのときに、少しでも疑問を感じたことがあれば、積極的に質問をしてみましょう。

例えば、

部下
部下

会社の戦略として、今後SaaSビジネスに力を注いでいくとのことですが、具体的に注力する製品や、営業展開方法などに変化が出てくるのでしょうか?

といった質問です。

また、よくあるのが、

上司
上司

チームの成果をまとめて上に報告しなければならない。この部分について簡潔に報告書を明後日までに作ってください

というケースです。

そのようなときは、積極的に協力しましょう。その仕事の優先順位を上げて報告します。部下からの報告が滞って上司の仕事に支障がでることは避けなければなりません。

もし上司が何も話さないのであれば、特に話すべき項目はないかもしれません。念のため「何かアップデートはありますか」という質問をしても良いでしょう。

上司の課題や考えを知ることは、部下にとっては有益です。ときには、上司の上からの課題が部下に降りかかってくることもあります。それに備えるためにも、日ごろから上司の課題はつかんでおきましょう。

(3) 活動報告とプラン共有

活動報告とは、すでに活動を行った結果の報告です。プラン共有は、将来の企画についての共有です。以下それぞれ見ていきます。

活動報告

すでに実施している活動の報告をするときの注意点は、事実だけを報告するのではなく、

  • うまくいった点
  • 課題(うまくいかなかった点)

を織り交ぜることです。

例えば、あなたがオンラインセミナーを実施したとしましょう。報告内容は以下のような例になります。

  • オンラインセミナー結果
    • セミナー登録者200名。参加者120名。アンケート回収60名。営業に渡せるコンタクト情報10件
  • うまくいった点
    • 短期間の集客で200名のコンタクト情報を獲得
  • 課題
    • アンケート回収率が低い
    • 営業に渡せる情報が10件しか出なかった

ここで、課題に対する改善策を話せると、もっと良いです。

例えば、低いアンケート回収率に対しては、「ノベルティの提示」「セミナー資料と引き換えにアンケートに回答してもらう」など。営業への情報件数の低さは、「コンテンツの見直し」「途中で質問を挟む」など。

それに対して、上司は何らかのフィードバックをしてくれるでしょう。そこから有益なヒントをもらうかもしれません。

プラン共有

将来のプランがあれば、それも上司と共有します。

その際に、そのプランから期待される成果とその理由も述べておきます。例えば以下のような感じです。

  • XX展示会のスポンサー参加プラン概要
    • 日時:2022年2月10日
    • ブース活動+ミニセミナー
    • ターゲット:IT管理者、情シスマネージャー
    • 製品訴求:自社セキュリティ製品
    • 新規コンタクト情報獲得100件
    • 営業への情報引き渡し15件
    • 予算:XX万円

ここで、新規コンタクト情報獲得と営業への引き渡し件数の根拠を示しておきます。

例えば、「展示会来場者は5千人、そのうちブースで50名、ミニセミナーで50名獲得するので100件。過去の実績から、新規コンタクト情報から営業に渡せる情報の確率は15%ほどなので、15件」のように話します。

あなたの提案に対して、上司がどのようなフィードバックをするのか注意深く聞きます。

もし同意してくれるのなら、自信をもってプランを進められます。同意されない場合は、理由を聞いたうえで代替案を上司と検討します。

たいていの場合は、専門職の部下による提案は、よほどのことがない限りプランに対する反対はありません。しかし自分が見落としている点があるかもしれませんので、フィードバックを得ることは有益です。

(4) 日ごろの悩みを相談する

自分の手掛けている仕事が順調でまったく問題ないのであれば別ですが、そのようなケースは稀です。普通は何らかの悩みがあるものです。そのようなときには相談しましょう。

例えば:

  • 最近仕事量が多くて、追い付いていない。
  • 予算申請したが、まだ本社からの承認がない
  • 他部署とちょっとしたトラブルがある

このような場合は、上司に動いてもらいましょう。

例えば、私の実際の経験として、「マーケティングプログラムの予算を申請したが、本社からまったく反応なし」というケースがありました。

予算を承認してくれないと、プログラム(この場合は展示会のスポンサー参加でした)が進められず、スポンサー申し込み締め切り日までに間に合わないと実施できないリスクがありました。

私は手を変え品を変え本社にメールやチャットを送って督促したのですが、一向に反応なしでした。

そこで上司に相談して、上司とその上司(私から言うと「上司の上司」)の両方から本社にプッシュしてもらいました。

その結果、何とか予算承認をもらえて、無事プログラムを進めることができました。

このように、仕事が滞っているときにうまく上司を「活用」する手があります。上司のほうも、「部下の仕事が滞っていることは良くない」と認識しますので、動いてくれます。

(5) 日ごろの疑問点を質問する

日ごろ感じている疑問を上司にぶつけてみましょう。これも日々仕事をしていると必ず出てくるものです。

例えば、

  • 今現在手掛けている(手がけようとしている)仕事のやり方は、自分が思っていることで良いのか?
  • 他部署からこういう提案があるが、それに乗るべきか?
  • 先日のチーム会議での疑問

といった内容です。

とくに、進めている仕事の方向性で迷いが少しでもあれば、上司の意見を聞くべきでしょう。

気をつけたいのが「他部署」に関わる項目です。他部署からの提案や依頼は、上司が知っておくべきことかもしれませんので、質問しなくても上司の耳には入れておきましょう。

これが仕事の不安を少しでも取り除くことにつながります。

(6) コミュニケーション力を鍛える

上司とどう会話するかをつきつめて考えていくと、「コミュニケーション力」にたどり着きます。

上司との1 on 1は、「現状において最優先で上司に伝えるべきことは何か」「仕事に関して自分の困りごとや課題は何か」を把握したうえで、「自分の思うことを正確に相手に伝える」場であるためです。

本記事では場数を踏んで徐々に上司との会話に慣れていくことを勧めています。一方、OJT以外でもコミュニケーション力を鍛える方法はあります。例えば以下のような講座を受講して、基礎を学ぶ方法です。

人間関係がうまくいく伝え方コミュニケーション検定

こうした講座とOJTを組み合わせて実践していくことで、上司とのミーティングの苦手意識を払拭できる可能性が高まります。

話し方のヒントを得る

以上、上司との面談で話すための方法を考察しました。上司との面談だけでなく、伝え方や話し方でヒントを得られる書籍もいくつかありますので、以下紹介いたします。私自身、参考になる部分がありました。

上司との接し方で注意すべき点

以上、上司との面談で話すためのポイントを見てきました。

上司との面談でスムーズに話をするには、日ごろの上司との接し方が影響します。一言で言うと、「上司とは良好な関係を保つ」ことが必要です。

これは上司が嫌いであっても、表面上は良好な関係構築に努めるようにします。以下の点を留意すると良いでしょう。

  1. 上司は部下の昇進、昇格、人事権限を握っている「門番」である
  2. 上司に対しては決して逆らったり対抗したりせず、仕事の成果を出すことに集中する
  3. 良好な関係を保つための6つの施策を実行する

6つの施策」とは、以下の項目です。

  1. 上司や会社の陰口はしない
  2. マメに報告する
  3. 1対1のミーティングで準備して臨む
  4. 上司に恥をかかせない
  5. 手柄は上司に持たせる
  6. 仕事で成果を出すことに集中する

上司や会社の陰口はしない

言った悪口がどこから上司に漏れるかわかりません。親しい同僚との酒の席でも言わないほうが無難です。上司からすると「言いたいことがあれば直接言ってくれよ」となります。

また、会社に対する悪口もやめておきべきでしょう。

マメに報告する

上司は十分に部下の行動を把握しているとは限りません。私の経験では、上司に対しては「報告しなさすぎ」より「報告しすぎる」ほうが良かったです。上司は情報の取捨選択ができます。

部下が「これは些細なこと」と思っていた内容でも、上司からすると「この報告はありがたい」と思うことがあります。

1:1ミーティングで準備して臨む

これは今まで述べてきたとおり、日ごろの疑問点や悩みについての相談や、活動報告などを事前に準備して整理・まとめておくという意味です。

上司に恥をかかせない

例えば他の人がいるミーティングでこのようなことはしないほうが無難です。もし指摘したいことがあれば、1対1のミーティングで言います。

手柄は上司に持たせる

部下の活躍により成功したプロジェクトであっても、「上司の指導のおかげ」を強調しておきましょう。これが部下の将来の昇進、昇給に間接的に影響を与えます。

仕事で成果を出すことに集中する

今ある仕事に集中します。部下が仕事で成果を出せば、上司の社内評判も上がります。

「嫌な上司だな」と思っていても、あからさまに逆らったり対抗しても良いことはありません。ただし逆におべっかを使ったり、へつらうことはしないほうが良いです。あくまで淡々と仕事を進めることです。部下が仕事上で成果を出していけば、上司も悪くない気分になるはずです。

まとめ

上司との面談は、一方的な部下による報告の場ではありません。お互いの考えを共有する場です。

上司との面談では、部下にとっての最大のメリットは「不安を解消できる」ということでしょう。

なぜなら、疑問点があれば聞けますし、仕事上の課題に対するアドバイスももらえるからです。自分の考える仕事の方向性と上司の考えが一致すれば、自信をもって仕事を進めることができます

なお、「会議で発言ができない」場合の対処法については、「会議で発言が思いつかないときの対処法5選」という記事で詳細に解説していますので、併せてご覧ください。

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